DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
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    5期686年6/7月-アウストリ海岸
    2013-08-31 Sat 21:21

    大きな衝撃が体を貫く。


    痛みを感じない体。
    息を整える必要すらなく、鼓動など感じるはずもない

    「つくりもの」の体…



    の、はずだった。






    それは、アリーナで第1回戦を戦っている最中だった。


    ダメージ量に自己修復機能が追いつかず、
    俺の体は徐々に崩れ始めていた。

    元々、敵の攻撃を受け流し、反撃する…
    master・士凰の技術をそのまま使っているが故に
    同じような物理戦士系の人間と違って、ダメージ量は多くなる。

    (また、masterに力を分けてもらわなければ…)

    そう思った時だった。


    「………っ!」

    突然、「呼吸」が「乱れた」のだ。

    「…はぁっ…はぁっ………」


    ありえない事だった。

    呼吸をしていない、つくりものの体の俺の中には
    酸素を送る血液も、酸素を取り込む為の肺も、存在していない。
    だが…

    「………!!」

    突如、呼吸を乱した俺の体は、その場に倒れ込んでしまった。

    (い、息を…している?何故…?)

    はぁ、と何度も「呼吸」のようなものを繰り返す。
    きゅうっと締めつけられる感覚を持った、胸の辺りに手を当てて
    「呼吸」の正体を確かめる。




    どくん




    「………!?」




    どくん





    何かが…

    何かの、音が…
    体の奥深くから、聞こえてくる。


    (………この、音………)


    「くっ………これは、一体…?
     この、感覚…胸が、詰まるような………」

    息を吸い…ゆっくりと、吐く。

    「master、これが…「痛み」………?」

    攻撃を受け止めた、体のあちこちが悲鳴を上げているような気がした。

    (………「痛い」………!)

    がくりと、俺はそのままその場に倒れ込んだ。



    「………」

    遠くで、アネットと飛狐の声が聞こえる。

    息を、吸う。

    そして…
    ゆっくりと、吐きだす。


    (アネット…飛狐………)


    いつもなら、戦闘が終わった体は消滅し、
    masterの力が注がれると共に、再び復活する。

    だが…
    俺のこの「体」は、いつまでもアリーナの闘技場に残っていた。



    どくん






    どくん






    ただ正確に、「鼓動」は繰り返されていた。
    「呼吸」と共に…








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