DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
    スポンサーサイト
    -------- -- --:--
    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。
    別窓 | スポンサー広告
    5期683年9月-マルティア大森林へ
    2012-12-09 Sun 17:17

    マルティア大森林へ到着した。


    masterの言っていた通り、この森林はとても居心地が良い。
    木漏れ日と、静寂に包まれた常緑樹の道…

    そして、至る所に満ちた


    獣の殺気。







    「銀杏之飛狐」…

    彼の登録名には、そう書かれてあった。


    夏の日には青々とした葉を広げ
    秋には金色の葉を散らす、銀杏…

    彼の明るい金色の髪の毛を見ていると
    名前の通り、穏やかな銀杏の風景が思い出される。


    「あねっと」


    そう、彼は、少女の名を呼んだ。

    「たび…ちがう。あねっとついてくだけ。」

    どうやら、彼の目的は旅ではないらしい。

    警戒しないで、と言った俺の言葉も
    あまり理解は出来ていないようだ。
    ぐるぐるという声のような、鳴らすような、
    不思議な音を発しながら、彼は身構えている。

    「け…いかい?けい…かぃ」

    「………」

    ニッコリと微笑んでみる。

    「いつもお団子くれた人と形同じ。でもにおい違う」

    団子をくれた人…
    恐らく、masterの事だろう。

    masterは、子どもや女性に、とても優しい人だから。

    「かんたんだと仲間?お団子くれた人と形同じ…におい違う…
     えがお似てる…影ちがう…。

     ……………わかんない。考えるのつかれた。あねっとのとこ行く。」


    小さな足取りで、可愛らしいキツネの子は
    「あねっと」と呼ぶ少女の元へ向かう。

    そして、俺をmasterと間違えた彼女は、
    不思議そうな顔をしながら尋ねてきた。

    「………えぇと…士凰さんじゃないの?」

    再び笑顔を作りながら、彼女に頷いた。

    「…え、他人のそら似?

     …それにしては似過ぎてるよね…
     それに、名前もSeliosって……あ、実は双子の兄弟とか?」


    さて、今度はどう説明しようか。

    とりあえずmasterと双子の兄弟という推測については
    否定しておかねばならない。

    そう思っていると、彼女は近付いてきた
    キツネの子に気が向いたらしく、何やら話しかけている。

    「…………キツネちゃんかぁ……
     もしかして、お店の裏によく来てたコだったりして?」




    人の強い思いや、思考は、何かを生み出す。

    masterの意思を反映して、俺は作り出され…
    そして自分の「意思」を持った。

    この、小さなキツネの子は…

    「あねっと」という少女への強い思いから
    自らの体を、別のものに作り替えてしまったのだろうか。






    スポンサーサイト
    別窓 | 日常(Selios)
    | 思いと言葉 |
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。