DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
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    3期690年8月
    2011-02-28 Mon 14:06

    街でお世話になっていたケーキ屋での手伝いを終え
    戻ってきた紫草と…
    クリスマスのネオンに彩られた街中を、一緒に歩いた。

    空からは真っ白な冷たい雪が
    静かに降りてきて、街を白く変えていく。





    先を歩いていた紫草が、笑顔で振り返る。

    俺は少し歩みを速めて、彼女の前に立った。
    そして、空から降ってくる雪と同じように真っ白で、
    光に反射してキラキラと細かく光る小さな化粧箱を
    彼女に手渡した。

    ぱあっ…と、紫草の表情が変わり、頬に赤みが差す。

    赤と緑のクリスマスカラーにしてもらったリボンを
    紫草の細い指がほどくと…
    彼女は箱の中身と、俺の顔を、何度も見比べた。

    「気に入ってくれた?」

    俺は、彼女に笑顔を向け、感想を求める。
    ずっと渡そうと思っていた…

    「…キミの瞳の色に近いカラーの、
     アメジストを選んでみたんだ。指輪だけど…
     多分、このサイズでぴったりだと思う」

    驚いたように、紫草はこちらを見つめている。
    赤く染まった頬と、白く染まる息。
    そのコントラストが愛おしさを増す。

    「あの………えっと……………………」

    おずおずと、紫草が俺を見上げる。

    「その…すごく、間抜けな質問かもしれないんだけど……」

    「ん?」

    「……………………どの指にはめれば良いんだっけ、
     こういうの……
     ………前にお姐さんに聞いた事がある気がするんだけど、
     思い出せなくて………」


    「………」

    クスリ、と微笑み、俺は紫草の持つ箱の中身…
    指輪を手に取る。

    「…手が、冷たくなってしまったね」

    「ん…随分、街中を歩いてるし…」

    「紫草。この指輪は………ここに付けるんだよ」

    そっと、紫草の左手の薬指に、指輪を通した。

    「………思っていた、通り…だね」

    「え…?」

    どうして、と言わんばかりに紫草の瞳が
    驚いたように大きくなる。

    人に触れると、だいたいのサイズがわかる…
    俺の特技だよ?
    父さんはてんでそういうのには疎かったけれど。

    それよりも…

    「左手の、薬指…」

    「ん?」

    「男から、女性へ贈る指輪…
     もちろん、大切な人にしか指輪って贈らないと思うけど。
     この指に付ける事で、意味がちょっと違ってくる」

    「…それって………」

    「改めて、紫草…」

    彼女の手を取り、その甲に口付けた。

    「俺の………妻になって欲しい」














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