DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
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    3期687年12月
    2010-05-24 Mon 15:40
    不安そうに、俺の方を見つめる紫草に目を合わせ
    少しだけ微笑んでみせる。


    紫草と、目の前にいる男たちは、直接面識はないはずだったが
    よく俺と会話をしている事は知っている。

    少なくとも俺と「彼ら」は友人だ、と・・・
    紫草はそういう認識をしていたはずだ。



    「友人だ」と、さっきまで和やかに話していた者同士が
    斬り合うのは・・・人斬りの世界では当然のこと。

    それが、父と共に旅をしていた時に認識した事実。


    だが・・・
    今回は相手が相手だった。

    G4とレクサス。


    (・・・やれやれ。
     こういうことが好きだとは知ってはいたけど

     ・・・随分と厄介だね)

    俺は紫草を背後に庇うように、少しづつ後退を始める。
    出来るだけ、自分たちが有利な状況に事を運ばねば・・・
    待っているのは、確実な敗北だ。

    どう見ても、これまで数々の対人戦をこなしてきた
    G4とレクサスの実力は、俺たちを上回る。

    一瞬の隙をつき、街道の方へ向かって走り出した。
    追いつき、捕捉されるのは時間の問題だろう。
    だが・・・出来るだけの事をしなければならない。

    少ない勝機を、掴まねばならない。


    「・・・!士凰、あっちから誰か来る!」

    背後で紫草が小さく叫んだ。
    どういう訳か、その人影はものすごい勢いで砂煙を巻き上げながら
    こちらへ向かって突っ込んでくる。

    G4とレクサスが気になりつつも、俺たちは立ち止まった。


    「・・・あれっ?・・・なんだ、サモじゃない」

    「うるさいわねっ、呼び捨てにするんじゃないわよ!」

    「ちょうど良かった。ちょっと手伝ってくれる?」

    「いきなり何なのよ!アンタ、バカ!?」

    「・・・相手は、あの人たちなんだけど」


    追いつこうとしている彼らを指差すと、
    それをジッと凝視する裸体の(かろうじてパンツは穿いているが)男は
    にんまりと笑みを浮かべた。


    「あらん。  や  る  わ  よ  」

    熱烈なウインクを、先ほどまでの不愉快な表情は何処へやら。
    G4とレクサスに振りまきながら、その男は腰を振って踊りまくる。

    これがかつて、父を使い魔にして暴れていた「サモ」とかいうゴシップ誌の記者。

    ・・・まあ、ちょうど良かった。かな?


    「ほぅ…懐かしい顔に会ったな。」

    「って…じょ、譲慈兄っ!?何でここに…」

    隣で紫草の、驚いた声がした。
    そちらの方を向くと、さらにその紫草の目線の先に・・・

    もうひとりの、マッチョ。


    「…話はまた後でな」


    ・・・タイミングが良過ぎるね。

    一瞬、表に出そうになった笑みを押し堪えながら、
    俺と紫草はすぐさま後退して、岩陰に身を隠すと・・・
    その場をサモと「兄」と呼ばれる、もう1人のマッチョに託した。


    ===================

    「ああん、それで!?サモはまず、何をしたらいいの!?
     脱げばいいの!?とりあえず脱げばいいの!?」


    「フフッ・・・まあ、堪能していって。
     それに・・・隣には、紫草の兄弟子さんもいることだし」

    「うふふ、そうなの。ジョージって言うんですって。
     素敵な筋肉よねえ・・・!
     よろしくね、ジョージ!」



    そういうと、サモは大胸筋を強調するようにポージングし、
    俺たちに見せつける。

    ・・・正直、不愉快だったが、この際どうでもいい。


    「ふふっ・・・ふふふ・・・・・・・・・・・・!!!
     来たわ・・・遂に、来たわ・・・!!
     待っていたのよ、この時を・・・ッ!!!!!」



    ・・・気持ち悪い。

    「何やってんの・・・ホラ、さっさと行ってよ。
     ・・・あちらさん、殺る気満々って感じだよ? 」


    気持ち悪いが、我慢するしかない。

    「うるさいわねえ、わかってるわよ!
     でも、いっとくけどサモだって相手ががびさん(はあと)と
     イケメン(はあと)じゃなかったら出てこなかったんだからね?
     ちょっとは感謝しなさいよ!?」


    「フフッ・・・はいはい、どうもありがとう」

    ・・・我ながら棒読みだったが、気にしなくて構わないだろう。


    「さあ、早く行ってよ。俺と紫草は、あっちで待ってるからね。
     ・・・良い戦いになることを期待してるよ 」

    「戦いって・・・サモはそんな野蛮なことしないわよ!」

    「?」

    「サモが行くのは・・・そう!

     こ の 、 大 い な る 愛 を  

     がびさんとイケメンに捧げる為・・・!!」


    「・・・・・・」

    とりあえず、俺は無言でサモの背後に蹴りを入れた。



    ===================

    「久しぶりね、ガビィさん!それから・・・
     そっちはレ・・・レクサス!?ちょ、何これ!
     1粒で2度美味しいってヤツ!?美少年に、美青年・・・(じゅる)

     ジョージ!見て見て!
     これは美味しい戦いになりそうよ・・・!!(ハァハァ(大興奮」



    「可愛い元・弟弟子…
     いや、『お嬢』に手出しさせるわけにもいかんからな…
     ここで通りすがったのも何かの縁、行くぞサモ!」



    「ア…アリノママニ起コッタ事ヲ話スゼ!
    『イチャイチャシテルカップルヲ撲滅シヨウトシタラ
     男ノ方ガ ムキムキマッショデ黒パンナへむたい ニナッテイタ』
     ナ…何ヲ言ッテルノカワカラネート思ウガ我モドウナッタノカワカラナカッタ…
     頭ガドウニカナリソウダッタ…
     超変身トカ脱イダラ凄イトカソンナチャチナモンジャア断ジテネェ
     モット恐ロシイモノノ片鱗ヲ味ワッタゼ… 」



    「さぁ、始めようか。
     観客は雲間の星々、演奏は凍える悲鳴、俳優は跳梁跋扈の人外たち―――
     ようこそ、朱き月夜の殺戮舞台へ。

     ……ただしサモ。テメェはダメだ。(何」





    そして、その日・・・

    メティウス大森林には、恐怖とも喜びともつかぬ叫び声が
    長い間、響き渡ったという・・・。






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