DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
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    3期686年8月
    2010-01-21 Thu 21:13
    父さんと、留歌は相変わらず聖者の丘で修行に励んでいる。
    俺はそんな2人を他所に、1人で聖者の丘から逝者の谷へと向かった。


    しばらく、会わないつもりだったが・・・
    どうしても、会いたくなった。



    ・・・もしかしたら・・・
    この時、既に俺は冷静さを失っていたのかも知れない。


    紫草が、俺の耳元に顔を寄せる。


    「……あ、やっぱりあいてる…
    前に、ちらっとピアスが見えた気がして…
    でも、今は何も付けてないんだね。」



    身長は10cmほどしか差がないが、
    よく見えるように、そして・・・
    もっと距離を縮められるように、少しかがみ気味に耳を寄せた。

    興味津々といった様子で俺の耳元を見つめる
    紫草の表情が可愛らしくて・・・
    すぐに引き寄せ、抱き締めたくなる。


    ・・・紫草と、互いのピアスを片方づつ交換する話をした。

    紫草は・・・母親と同じ色を持つ赤い石のピアスを俺に。
    そして、俺は・・・
    俺の瞳と同じ色をした、紫水晶のピアスを、紫草に。

    少しでも・・・
    離れている間に、お互いの事を感じる事が出来るように。
    そんな想いを込めた、命の宝石。



    彼女はそう、提案してくれた。
    俺には・・・もちろん、断る理由などない。

    ・・・むしろ、俺は彼女に隠していた事がある。


    伝えたらきっと、彼女は戸惑うに違いない。



    そのピアスは・・・
    「俺の独占欲の証」。



    ・・・誰にも渡さない。

    彼女に触れるものは、許さない。



    「フフッ・・・我ながら、呆れる、ね・・・」

    その小さく呟いた言葉を、聞こえたのか聞こえないのか・・・
    紫草は優しい笑みをたたえたまま、こちらを見つめている。


    俺は、なるべく正気を装いながら、紫草に話しかける。


    「紫草・・・
     今日は、ここに・・・泊まってもいい?」








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