DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
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    3期686年1/2月
    2009-11-22 Sun 23:23
    「じゃあ、また・・・ね」


    ただ、一言。

    誰に言ったわけでもない。
    けれど・・・。

    もしかしたら、それを言う事で
    自分の中の重い気持ちが軽くなるかも知れない・・・
    そんな気がした。


    だんだんと遠ざかるバルバシア城を背に、
    俺は留歌とともに険しい山道を再び歩き始めた。


    「え…………?
     
     えええぇぇーーーー……!?」



    俺の姿を、聖者の丘で見た時の、叫び声(?)と・・・
    そして、紫草の表情。


    (フフッ・・・)


    相変わらず、可愛いね。
    ニッコリと笑ってみせると、彼女の頬が紅潮したような気がした。


    「留歌、おいで」

    ・・・俺は、俺の背後に立っていた
    大きな木の方に声をかけた。

    飛び出してくる人物は、足早にこちらに駆け寄り
    子供のようにぴょこんとお辞儀した。


    「・・・あ、あの・・・!初めまして・・・!
     私、沢神・Luka・留歌・・・留歌って言います。
     いつもしほ・・・じゃない、兄がお世話になっていて、
     ありがとうございます!」


    相変わらず、子供みたいな話し方をする・・・と
    思いながらも、こうして挨拶が出来るようになっている
    留歌の姿を見て、俺はホッとしていた。


    (何しろ、本当に他人と会話した事がない
     「箱入り娘」ってヤツだったからね・・・)


    ・・・だが、警戒心がなく、素直なところは
    留歌の悪いところでもあり良いところでもあった。

    しばらくすると、留歌は紫草にすぐ懐いた様子で
    いつものように無邪気な笑顔を見せて、
    会話を交わしていた。
    さらに・・・


    (へぇ・・・
     あの宵闇ともすぐ打ち解けられるんだ・・・)


    宵闇と何やら一生懸命コミュニケーションを取っている
    留歌を見つめながら、俺は紫草に話しかけた。


    「突然ごめんね?
     ・・・急に、会いたくなったんだ。だから・・・

     会いに来た。」

    「………ふぇ?」


    そう、言うと・・・
    紫草は一瞬、俺の言葉が理解できない様子でこちらを見た。
    が、すぐに次の言葉を発した。


    「…………えぇっ!?」


    大きな荷物を横に下ろし、俺も微笑みながら答える。


    「そういうわけで・・・
     キミと一緒に旅をした2ヶ月間が忘れられない・・・

     しばらく、またキミの騎士業を復活させたいんだけど・・・
     ・・・今度は留歌も一緒に・・・

     いいかな?」

    「え……そ、それは良い…けど………」

    「・・・・・・・ありがとう」


    少しだけ、続く沈黙。
    ・・・それがひどく長い時間に感じたのは・・・

    俺の気のせいだろうか。


    「…何かあった?」

    「・・・・・・・」


    男女の睦みごとには疎い紫草でも・・・
    こういう事には、確実に鋭い気がする。

    いつもと同じように振る舞って。
    笑顔を見せていたつもりだったのに・・・



    「・・・ううん。
     何でもないよ。


     ただ・・・キミの顔が見たかった、だけさ」







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