DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
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    3期685年1月?夏のイベント
    2009-08-17 Mon 00:09
    「夏のイベントに来ませんか?」


    と、フラン嬢から誘いを受けた。
    ロッソや、ツクジも行くという話を聞き、
    「1度も海を見た事が無い」という事もあって
    参加する事にした。

    が、夏の海はひどく日焼けをするとも聞いた。

    ・・・あまり日差しが強いのは、好きじゃない。
    慌ててビーチ用の上着を用意する。

    森の木々の精霊の血かどうかは定かではないが、
    強い日の光に当たると、肌が赤くなり、痛くなる。
    何とも、不自由な体だ・・・


    ビーチに到着すると、既に多くの参加者がいて
    それぞれの海を楽しんでいた。


    「・・・・・・・・・・・・」


    白い砂浜に、青く透明度の高い、浅瀬の広がる海。
    遠くに煌めく水平線。
    青い空に、輝く太陽。

    ・・・楽しげな声が響いている。

    少し砂浜を歩き、そのまま海とは逆の、木陰に入った。


    「・・・・・・暑い、な・・・」


    ・・・予想以上の暑さ・・・だが、初めて見る海に驚き、
    そしてその驚き以上の美しさに、魅入っていた。

    輝く美しい白い砂浜からの反射光・・・
    空から降り注ぐ陽光。

    この無数の光たちを、いつまでも見ていたい気がする。

    だが、あまり長時間この光の下にいれば、
    明日には恐らく・・・

    少し、身震いするような感覚を味わいながら、思った。
    用意していた日焼け止めが、無事に効いているといいのだが。

    そんな中ふと、聞こえてくる声の中で・・・
    聞き慣れた「声」が耳に飛び込んできた。


    「士凰・・・?」


    声の方に目線を向けると、そこには・・・
    「彼女」が立っていた。


    「・・・紫草。キミも参加していたの?」

    「うん。・・・士凰も?」


    太陽の光をキラキラと受けながら、驚いたような表情で
    こちらを見つめる、紫草。
    彼女がここに来て、そして出会った偶然に感謝しながら
    俺も紫草を見つめ返した。

    ・・・女性の体は割と見慣れている・・・
    というか。

    ボディラインのハッキリわかるような服装でも、
    特に緊張も、何も感じない方だと思っていたのだが。

    どうしてだろう、紫草の水着姿は・・・
    見つめると、何故だか照れくさいような感じがした。

    そんな俺の戸惑い?に、気付いているのかいないのか、
    紫草は少し恥ずかしそうな様子で微笑みながら、近付く。

    ・・・俺は、隣に腰掛けた彼女に
    照れくささを隠すように話かけた。


    「・・・どうにも暑くて、ね。
     日焼けすると後で痛くなるし、ここでくつろいでいたんだ。」

    「…日射しが強いから、ずっと日なたに居ると暑いよね。

     士凰も日焼けすると赤くなる方?
     私もね、日焼け止めは塗ってきたんだけど…
     後で痛くなりそうかなー」


    「ああ、すぐ赤くなるんだ。
     だから海には来た事が無かったし・・・
     今日も来ようか来るまいか悩んでいたんだけど・・・
     来て、良かった。」


    ちらりと目をやると、紫草は大きなスイカを持ってきていて
    それを横に置いている。
    宵闇も棒をくわえていて・・・何だか張り切っている様子だ。


    「紫草は・・・そのスイカと、棒を見て察するに・・・
     スイカ割り?
     フフッ、楽しそうだね。」

    「そうそう、西瓜割り!
     子供の頃にどうしても西瓜を割ることができなくて…
     んっと…りべんじ、って言うんだっけ?
     今ならちゃんと割れそうな気がするんだよね。」



    ・・・こういう所に、ヤケに真剣になるのが・・・
    本当に可愛らしい、と思う。

    そして・・・子どもっぽい、楽しげな表情。

    そんな彼女を見つめながら、俺は言葉を続けた。


    「すごく、似合ってるよ。その水着。
     正直・・・誰にも見せたくない、くらいにね。」

    「え。」

    「・・・・・・・・・・・・・・・」

    「あ……や、あの、これは…」


    あたふたと、紫草は困っている様子だった。

    本当だよ。
    ・・・その表情も、仕草も、態度も・・・
    全部、年の割には子どもっぽくて、けれど・・・

    綺麗だ。

    だから、本当はそんな姿・・・
    誰にも見せたくない。

    俺以外には、誰にも・・・ね。


    「………………………………………
     …………………………ありがとう…。

     …えっと……そう、あの、西瓜っ…
     ……割ったら、一緒に食べよう?」


    「・・・ああ、ありがとう」


    照れくさそうに微笑む紫草に、俺も、微笑み返した。






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