DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
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    3期684年8月
    2009-07-06 Mon 22:53
    「だいじょうぶー。ニナは人を見る目があるー。
     しほーが何かを護るために戦っているのをニナは知ってるー。
     気にせず戦うと良いー」


    「それとニナは知ってるー。
     しほーにはもっと大切な人がいるー。
     ママには黙っていてあげるから自分に正直になると良いー」



    ・・・ニナはそう、俺に言った。
    まっすぐな瞳で。



    ニナは、俺から見たらまだまだ子どもだ。
    そう思っていた。
    だが、実際はそうではなかった。

    彼女は、大人だ。
    少なくとも、年齢よりは大人びている。
    そしてその反面・・・純粋な子どもの部分も残っている。

    だからこそ・・・


    俺に現れている変化に、彼女は気付いたに違いない。


    紫草の指が、髪の毛に触れる。
    菖蒲色の瞳が、近付く。
    伸ばせば・・・俺の手は、容易く彼女の背中に回る距離。

    けれど、動かなかった。


    「忘れて欲しい」


    そして、それを伝える。

    精霊の契約・・・
    話すべきではなかった事。
    だが、話さずにはいられなかった事。

    心が乱れる。

    今まで、こんな事・・・考えられなかった。
    俺が・・・


    動揺、しているだなんて。


    「これ以上、キミにだけは・・・」


    そう、伝えるのが精一杯だった。
    続きは言えなかった。


    「迷惑をかけたくない」


    俺が、紫草を大切に思えば思う程・・・
    彼女は巻き込まれる。

    この、「精霊」の宿命に。
    「退魔師」の業に。

    そして・・・「人斬り」への、罪に。


    だが、次に聞いた紫草の
    「ワガママを聞いてもらえるか?」という言葉に、
    俺は笑顔で応えてしまう。

    紫草を、巻き込む訳にはいかない。決して。

    ・・・そう、思っているのに・・・



    彼女の笑顔を見ていると、心が揺らめく。




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