DK3という定期更新型ゲーム内の舞台「イブラシル大陸」で旅をしていた「沢神」を名乗る退魔師の一族が、旅で感じた事などを書き留めてあります。
    スポンサーサイト
    -------- -- --:--
    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。
    別窓 | スポンサー広告
    待雪草
    2008-08-27 Wed 10:38
    自分の中にある、「風火さん」への罪の意識を克服した父。


    うさぎのぬいぐるみを見つけ、あとは精霊界への扉が開くのを待つだけとなり
    父は再び、MMの皆と戦いに向かっていた。



    その頃俺は、父から離れて行動を取っていた。

    あの「仮面の男」や、その息子であるローゼスの事も気にはなっていたが
    姿を現さなくなった「昴」という少女の事も気になっていた。


    そんな事をとりとめなく考えながら、
    ふらりと新大陸を出歩いていた時。

    近くに、人の気配を感じた。


    (・・・)

    気取られぬよう、近付く。
    俯いた、細い肩の・・・女性。


    (・・・あれは)

    間違いない。
    あの独特の和装といい・・・あれは、唐草さんだ。

    久しぶりだったので、挨拶をしなければと
    足を踏み出そうとした時。


    (・・・)

    細い肩が、小さく震えている事に気が付いた。

    そして・・・・
    遠ざかる。

    追いかけようと一瞬考えるが・・・足が動かない。
    いや。
    動けなかった。

    あの、真っすぐで・・・
    たおやかな強さを秘めた彼女が・・・


    誰からも知られないような場所で、涙を流しているなんて。





    (俺が・・・追っていって、どうなる?)

    恐らく、今・・・彼女は1人でいたいはずだ。
    俺が行ったとしても・・・


    くるりときびすを返し、ふと足下を見ると。


    小さな白い、雪のような花が
    つつましやかに咲いていた。


    (待雪草・・・か)


    matuyukisou



    スノードロップ。

    楽園を追われ絶望した男女を慰める為に、
    彼らを哀れに思った天使が、極寒の荒野に舞い落ちる雪を
    小さな純白の花に変えた・・・

    という昔話を聞いた事がある。


    (・・・)

    二輪程摘み取り、唐草さんの立っていた場所に置いてあった
    荷物の脇に、そっと置いておく。




    昔話のように・・・
    雪の「かけら」が、彼女の心を、癒してくれるように。








    スポンサーサイト
    別窓 | 日常(士凰)
    | 思いと言葉 |
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。